フランスでは毎月第一日曜日に国立の美術館や博物館が無料で一般公開されます。
これは広く一般の人々に芸術に触れる機会を提供するための、フランス政府による政策です。
一般的にフランス国内の国立美術館や文化施設において無料の日には多くの人が訪れ、アートや歴史に触れる良い機会となっています。
そのためフランス人は大人から子供までアートを楽しむ文化が根付いているように感じます。
こちらの記事ではニースやニース近郊の第一日曜日が入館料無料のおすすめ美術館をご紹介します
シャガール国立美術館
ニースの北に位置するこの美術館は、ロシア出身の芸術家マルク・シャガールの作品を中心に展示しています。
ニース市内にあるため徒歩で歩いて訪れることもできます。
シャガールについて
マルク・シャガール(Marc Chagall)は1887年7月7日にベラルーシのヴィツェプスクで生まれ。
1985年3月28日にフランスで亡くなったロシア系ユダヤ人の芸術家です。
シャガールは20世紀を代表する芸術家の一人とされ、彼の作品は独創的で象徴的なもので知られています。
シャガール美術館の見どころ
シャガールの作品は鮮やかで豊かな色彩が特徴的です。特に青、緑、赤などが多用され、その絵画は明るく生き生きとした印象を与えます。
また、シャガールはユダヤ教の教えや宗教的なテーマに深い関心を寄せ、バイブルの物語が彼の作品に頻繁に登場します。彼の旧約聖書に基づく「バイブルシリーズ」は特に有名です。
シャガールの絵画には象徴主義的で夢幻的な要素が含まれています。
動物や人物、建築物が浮遊し、独自の世界を構築しています。
宗教建築物のためにステンドグラスも多く制作されました。
彼のステンドグラス作品は抽象的で色彩豊かであり、美術館や宗教建築に多く残されています。
シャガールのステンドグラスはとても見応えがあります。
また美術館のお庭はいつも綺麗に整備されており、四季折々のお花が見られるので癒されますよ。
ヴァロリスのピカソ美術館
こちらの美術館は南フランスの陶芸で有名な町、ヴァロリスにあります。
美術館の建物は12世紀に建てられた女子修道院を16世紀にルネサンス様式に改築したものです。
ピカソについて
パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)はスペイン出身の画家・彫刻家で20世紀を代表する芸術家の一人とされています。
彼は1881年10月25日にスペインのマラがで生まれ、1973年4月8日にフランスで亡くなりました。
彼は1948年から1955年までヴァロリスに滞在し、絵画・彫刻・陶器などの制作に励み、
1952年にピカソの代表作である「戦争と平和」が誕生しました。
この巨大な壁画は美術館にある礼拝堂のアーチ状の壁面に配置されています。
ピカソ美術館の見どころ
こちらの美術館の見どころは「戦争と平和」でしょう。
礼拝堂の奥に向かって左側は「戦争」、右側が「平和」を表現しています。
「戦争」と「平和」がアーチ状の天井で繋がって一つの作品となっています。
さらに正面奥の壁には世界の民族を象徴する黒・黄・赤・白の人々が手を重ね合い、平和の光に向かって手を差し伸べています。
ピカソの戦争を憎み、平和を願う気持ちが感じられます
合わせて館内にはピカソの陶芸品もいくつか見られます。
お皿に顔を描いたような作品は見ていてほっこりします。
このような作品も全てピカソによって制作されているのは少し意外でしたが、とても面白かったです。
フェルナン・レジェ美術館
こちらの美術館は南フランスの吹きガラスで有名な町、ビオットにあります。
フランスの画家・彫刻家のフェルナン・レジェの作品を多数所蔵しています。
フェルナン・レジェについて
フェルナン・レジェは近代美術の先駆者の一人として活躍したフランスの画家・彫刻家です。
彼は1881年2月4日に生まれ最初に建築を学んだ後、画家に転身しました。
彼の作品は色彩と形が独創的で、抽象的で大胆な作品を多く生み出しました。
フェルナン・レジェ美術館の見どころ
カラフルで幾何学的な形状を組み合わせた作品が多く見られます。
ステンドグラスのような大胆な作品も素敵です。
人や動物をモチーフとした動的でエネルギッシュな作品も見られました。
美術館の周りの庭園や点在している建造物にも惹かれました。
静かで芸術的な雰囲気が漂っています。
まとめ
こちらの記事ではニースやニース近郊で、第一日曜日が入館料無料のおすすめ美術館をご紹介しました。
- ニースのシャガール美術館
- ヴァロリスのピカソ美術館
- ビオットのフェルナン・レジェ美術館 です。
フランスは芸術がとても身近な存在にあります。
フランス観光の一つに美術館を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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